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足のふくらはぎ・スネがつる原因

 

皆さんは『足がつる』と言うと、筋肉の痙攣(けいれん)をイメージされると思います。医学的には、腓腹筋(ひふくきん)の痙攣で、ふくらはぎが過剰に縮んだ状態を指します。

姿勢・骨格からよく『足がつる』人の特徴

よく『足がつる』人の姿勢・骨格の特徴を4つほどあげたいと思います。

 

  • 背骨が丸い・狭い人
  • 骨盤の傾斜が悪い人
  • ヒザの屈伸が悪い人
  • かかとの位置が悪い人

 

当院へ来られた人の姿勢・骨格を見ると、実際はもっと細かく筋肉や関節を状態を診るのですが、今回は4つ程『足がつる』人の特徴を挙げてみようと思います。

 

背骨が丸い・狭い人は足がつる

 

背骨は32個の骨で出来ています。一つ一つ関節して、その中に脊髄神経が通ります。背骨が丸い人や背骨が狭い人は、脊髄神経の通り道を姿勢の崩れにより刺激を与えたり圧迫をすることで『足がつる』状態になります。では実際の患者さんの姿勢を見てみましょう。

 

背骨が丸い人の姿勢は

この方は80歳の腰が痛くて病院で変形性腰椎症と診断された人です。見るからに上半身が前のめりとなり、背骨がおじぎした状態です。背骨が丸くなると脊髄神経の出口を強く伸ばされた状態となります。常に背骨が丸い状態は神経を過剰に伸ばすので『足がつる』腰に痛みを感じやすい状態となります。

 

 

背骨が狭い人の姿勢は

背骨が狭くて腰痛を感じて当院へ来られた70歳の女性です。見るからにお腹を突き出しております。お腹を突き出す姿勢は下半身が前に位置しバランスを取ろうと上半身が後ろに傾いていきます。この状態で腰が反れ背骨が狭くなります。背骨が反れた状態は脊髄神経の出口を圧迫します。神経の圧迫は腰痛や『足がつる』などの症状が出ることがあります。

 

 

背骨が丸い・狭いチェック

立った状態で壁に寄りかかる方法:確認する時(踵・お尻・背中・頭)をしっかり壁に付けましょう。腰に手の平が1個分ぐらい入るのが理想だと言えます。

 

 

骨盤の傾斜が強い・弱いと足がつる

 

骨盤は体の中心的な存在です。骨盤のゆがみ・左右の高さが違うなどで色々な体の不調を生じる場所でもあります。ではこの骨盤の傾斜と『足がつる』の関係性について触れてみたいと思います。

 

骨盤の傾斜が強い

骨盤の傾斜の理想は約25〜30°と教科書で教わりましたが、実際のところ骨盤の傾斜が強い人でも20〜25°位の傾斜です。傾斜が強い人は重心が前にかかるので、足のスネ辺りに力が入りやすい状態となり『足の外スネがつる』ことがあります。この方でも左が21,7°なので教科書で教わった内容とギャップがあります。

 

 

骨盤の傾斜が弱い

逆に骨盤の傾斜が弱い人は5〜10°位の傾斜かなと個人的に思います。傾斜が弱いと重心が後ろにかかるので、ふともも・ふくらはぎ辺りに力が入りやすい状態となり『足のふともも裏・ふくらはぎがつる』ことがあります。

 

 

骨盤傾斜角度について

ご自分で傾斜をチェックポイントは、上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)と後上腸骨棘(こうじょうちょうこつきょく)を結んだ線と、恥骨(ちこつ)と股関節を結んだ線の交わるところが骨盤傾斜角度になります。解剖学では傾斜角度30°前後が理想とされておりますが、当院の姿勢分析で大勢の方を見ると15〜18°位の人が一番体に負担が出ないと感じております。ご自身で測ることは困難なのでポイントだけ参考にして下さい。

 

 

 

膝の曲げ・伸びにくいと足がつる

 

膝の関節は平面的な構造をしているので、とても歪みやすい関節です。また股関節や足首の影響を受けやすく、膝の関節が悪いと他の場所に影響を与えます。よく膝の歪みでO脚・x脚などが例に挙げられますが、『足がつる』と、どのような関係があるのかお話しします。

 

 

脛骨が内側に捻じれ曲げにくい

膝の関節は大腿骨(だいたいこつ)膝蓋骨(ひつがいこつ)脛骨(けいこつ)からなります。x脚の人に多いのですが、前から見て脛骨が内側に捻じれると、膝裏内側の筋肉にストレスを与え続けて、膝がしゃがみにくかったり『膝裏の内側がつる』ことがあります。

 

 

脛骨が外側に捻じれ伸ばしにくい

反対にO脚の人に多いのですが、前から見て脛骨が外側に捻じれると、膝裏外側の筋肉にストレスを与え続けて、膝が伸ばしにくかったり『膝裏の外側がつる』ことがあります。

 

 

膝の隙間をチェックしよう

足がつる・つらないに限らず、膝はすき間が少ない方がよいですし、歩くと膝がこすれる人はかなり膝の捻じれがありますのでチェックしましょう。

 

チェックポイント

立った状態両くるぶしを付けて膝を伸ばします。指が入らなければ正常範囲です。逆に両膝がつくけど、内くるぶしが離れてしまう人はx脚になっています。

 

 

踵の位置が悪いと足がつる

 

かかとは歩く時・立つ時・移動する時、全ての生活に対し体重がかかる、とても大切な場所です。足の関節は脛骨(けいこつ)・腓骨(ひこつ)・距骨(きょこつ)・踵骨(しょうこつ)からなり、足の関節は2つあります。距腿関節(きょたいかんせつ)と距骨下関節(きょこつかかんせつ)です。

 

 

今回はかかとの部分(距骨・踵骨)距骨下関節について最後に触れたいと思います。

 

 

 

踵の位置が外側になる人

踵から見て外側にある状態を『過回内位』運動学では『足首の外返し』と言います。足首の外返しは、内くるぶしに強いストレスを与えます。この状態で歩いたり生活をされると、足首を曲げる筋肉ふくらはぎに負担をかけ続けて足のふくらはぎは・スネがつる』状態になります。

 

 

踵の位置が内側になる人

踵から見て内側にある状態を『過回外位』・運動学では『足首の内返し』と言います。外くるぶしに強いストレスを与えます。この状態で歩いたり生活をされると、足首を反る筋肉スネの外側に負担をかけ続けて足のふくらはぎは・スネがつる』状態になります。

 

 

踵は歩き方により歪む

足首をケガされた人以外に踵の歪みが生じている人は、ほぼ9割近く歩き方により踵が歪んでいると思って下さい。足首の靭帯が緩くなった人も踵が歪むのでしっかりとケアしましょう。

 

踵の歪みを改善する方法

ご自分で踵の歪みを改善する方法としては

  • 歩き方の癖を正すこと
  • 足首を頻繁に回すこと

 

歩き方の癖を治すには

  • 出来るだけ指先を正面に向けましょう
  • 歩幅を広くして歩くのは止めましょう
  • 踵の角で着いて歩くのは止めましょう

 

足首を回すポイント

  • 踵が外側の人・・足首を内返しに回す
  • 踵が内側の人・・足首を外返しに回す

 

最後に!

今回は足がつるについて姿勢・骨格から解説して参りましたが『足がつる』状態は体の何らかのサインです。内科的な要因もありますので、しっかり専門的に見てもらえる医療機関・治療院へ相談してください。最後までお付き合いいただきありがとうございます。あなた様がいつまでも健康で幸せでありますよう心よりお祈り申し上げます。

 

悩みが解消されたら何がしたい?

 

  • お子さん・お孫さんを抱っこしたり
  • ショッピング・お食事を楽しんだり
  • 時には一人ブラっと一人旅をしたり
  • 大好きな趣味をお友達と楽しんだり