手のしびれ外来・手のこわばりで病院を探している方
手のしびれ外来・手がこわばる方へ
ある日突然、手にしびれ・こわばりが出た。もしくは徐々に手にしびれ・こわばりが出てきた方。病院・整形外科などのしびれ外来をお探しになっているのではないでしょうか?今回は色々な角度から『原因・治療・再発防止点』などお話しできればと思います。
手のしびれ・こわばりの原因
一言で『手のしびれ・こわばり』の原因をお話しすることは出来ません。それは『神経・血管は背骨から手の指先まである』からです。今回は当院へ通院されている方の原因として、手のしびれ・こわばりをお持ちの方の特徴を4つ程あげてみます。
手のしびれ・こわばりの原因
- 首や背中・姿勢が悪くなる
- 小胸筋の筋肉の緊張による
- 腕を前にする姿勢はわるい
- 寝る時の姿勢でしびれ出す
姿勢と手のしびれ・こわばり
何となく姿勢が悪くなると色々な症状が出るのは分かっているつもりでも、どうして色々な症状が出るのか分からない人が多いと思います。そこで皆様に分かりやすく姿勢とシビレ・こわばりについて解説します。
体の重心を支えるのには『赤い線』耳穴→肩→股関節→膝→くるぶし真っ直ぐになる事が理想です。
左写真:2015年9/14に撮影され頭の位置が63mmほど前にありました。
右写真:2015年10/28に撮影され頭の位置が-5mmまで回復した様子です。
少なからず姿勢の影響を受けやすい
姿勢の悪さで手のしびれ・こわばりが、体にどのように影響を与えるかをイラストで解説したいと思います。
頭蓋骨が肩より前に位置
先ほどの人は頭の位置が肩より63mm前にありました。下の図のような真っ直ぐなストレート型の首になっている恐れがあります。通常首の骨は綺麗に、前彎して頭の重さ(5〜7kg)を支えます。真っ直ぐなストレート型の首を『ストレートネック』と言います。
ストレートネックと手のしびれ
ストレートネックは、一つ一つの首の椎体の出口『脊髄神経根を圧迫』し手のしびれ症状が出やすい傾向があります。首は構造上湾曲していた方が、頭の重さ(5〜7kg)を支える上で首にストレスが少ないと言うことです。ですので頭の位置は中心線に近いのが理想ではないでしょうか。
頚神経叢・動脈静脈と手のしびれ
首には脊髄神経以外にも、黄色い線が無数あります。これらを総称して頚神経叢(けいしんけいそう)と言います。
頭の位置が前になると、これら筋肉と筋肉の間を通る頚神経叢と『頸動脈・頸静脈なども』筋肉により圧迫を受け、手のこわばり症状も起こすことがあります。
小胸筋と手のしびれ
普段日常でデスクワークや荷物を持ち肩や腕の張りを感じる人は多いと思いますが、それらの動作を頻繁にしていると肩以外の筋肉も緊張します。それは胸周りの筋肉です。
胸郭出口症候群とは
主に小胸筋が緊張したり・伸び縮みが悪くなります。実はこの『小胸筋の緊張により神経・血管』を圧迫し手のしびれ・こわばり症状が出ることがあります。これを胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)と言います。
胸郭出口症候群の特徴
胸郭出口症候群の特徴は、首の動きによるものでは無くて『腕を挙げたり・肩に圧迫をかける』ことで手のシビレ・こわばりなどを起こります。
電車のつり革・洗濯物を干す・長時間のデスクワーク・車の運転・重たい物を持つ・肩掛けバッグ・理容師などで腕を上げた時に、小胸筋の緊張により腕神経叢・血管を圧迫します。
胸郭出口症候群の手のしびれ・手のこわばりが頻発する人は意外にも男性が多く、ジムトレーニングによる過度の負荷によって、小胸筋の緊張で『腋窩動脈・腋窩静脈』も圧迫されます。
巻き肩猫背によるシビレ
手のしびれ・手のこわばりは骨格によっても引き起こします。それは巻き肩猫背です。巻き肩は先ほどの小胸筋の硬さとも関係します。巻き肩になれば肩甲骨が外側に開き、背中が丸い猫背になってしまいますので手のしびれ・手のこわばりが出てしまいます。
鎖骨の位置で巻き肩が分かる
巻き肩をご自分で確認されたい時は『仰向けに寝た状態で肩が浮きあがる』人は巻き肩猫背の恐れがあります。下の写真は座った状態で撮影しておりますが、肩が鎖骨より前に位置、先ほどの小胸筋も硬くなってしまいます。
手のしびれ再発防止策
手のしびれ・こわばりを起こさないために普段のパソコン姿勢をしっかりとご理解してください。使い方を少し変えるだけで手のしびれやこわばりはぶり返すことが防げます。
悪いパソコン姿勢
肘を伸ばし腕を前にした姿勢
皆さんは何も考えずにパソコン作業をされていると思いますが、この姿勢は首・腕・肩・胸に力が入ってしまいます。
正しいパソコン姿勢
肘を曲げ腕を手前にした姿勢
これだと、首・腕・肩・胸に負担はおきません。『一度手をだらんと下げそこから肘を曲げた時キーボードがある姿勢』が理想です。腕の重さは3〜4kgあります。肘を伸ばすと手のしびれやこわばりは一向に改善しません!
寝る姿勢で手のしびれ再発防止
現在、手がしびれている人で横向に寝る時『しびれている腕を上に』出来るだけして下さい。
横向で寝る時の悪い例
横向で寝る時の良い例
抱き枕か、もしくはバスタオル・枕などを何重にも巻いて横向きで寝れば、脇の下が圧迫されずに済みます。
手のしびれ・手のこわばりの治療方法
問診表にご記入し、既往症をヒアリング・状態の確認をします。ヒアリング(家庭環境・生活環境・運動履歴)で、手のしびれ・手のこわばりがはっきりするケースもございます。
3D姿勢検査、手のしびれ・手のこわばりを分かりやすくご説明、背骨や骨盤のゆがみをご説明致します。人によっては体の傾きが5〜7cmほど異なることも、3D姿勢検査は手のしびれ・手のこわばりの特定に最適です。
どのくらいで回復するの?
年齢・生活環境・骨格・柔軟性など個人差があり、はっきり何回とお答えすることはできませんが目安として週1回通院されて1ヶ月間〜3ヶ月間で改善される方が多いです。
- 手や指先がしびれる感覚
- 指先や手に力が入らない
- 腕や肩にシビレを感じる
- 手・指先がいつも冷える
症状を早く改善するには
できるだけご自分の生活スタイルを『治すことに専念』してください。どんな良い治療を受けても、治療の優先順位が低くて体に負担をかけ続けていては、いつまでたっても痛みは引きません。
治療の優先順位が高ければ、手のしびれ・こわばりは早く回復します。あなたが治すんだと思って後は『ほんの少しの行動』だけで、今までの悩みは早く解消されます。
あなたの励みになれるよう、当院に来られた患者さんの声を紹介します。同じような症状の方がいらっしゃいましたら、今後の参考にしてみてください